欧州一人旅 凱旋門篇

実質滞在最終日となる今日、どれだけパリを見れるか。
パリの本当に表面だけをさらう、もったいない1日が始まった。

心ならずも時間の無さから、エッフェル塔は諦めた・・・

ルーヴル美術館を出ると、通りはそのまま凱旋門まで一直線。
小柄なミニチュア凱旋門のよカルーゼル凱旋門を潜り、テュイルリー庭園を歩く。

2007年からパリ市で導入されている画期的なレンタサイクル「ヴェリブ(Vélib’ )」を試してみたかったけれど
道路の走り方と端末の使い方に不安があってやめておいた。

空気、読めてるね。

テュイルリー庭園を抜けると、コンコルド広場。
広場中央にそそり立つオベリスクは、ルクソール神殿から運ばれたとのこと。
また、時の国王ルイ16世とその王妃マリー・アントワネットが処刑されたのはこの場所と。

残念なことにともに事後知識で、無学が恨まれる。
知っていれば、オベリスクだけでもそばで拝みたかった。

人通りが絶えない通り沿いには、クリスマスマーケットが並んでいた。

お腹が空いたので、マーケットでケバブを挟んだドネルサンドを購入。
予想以上に肉ががっつりと詰まっていて食べ応えがある。

旅行中、たびたび野菜ジュースが飲みたくなることがあったけれど
こちらでは水や紅茶が主流で、ほとんど目にすることは無かった。

歩道が広がると通りはなだらかな勾配を描く。
ここからがシャンゼリゼ通りのハイライトだ。

凱旋門へ向かって、通りが上り坂になってるとは知らなかった。

戦勝記念碑である凱旋門は先のガルーゼル門然りパリに幾つかあるが
最も有名なのはこのエトワール凱旋門で、世界遺産に指定されている。

やってきた方面を振り返る

一見地下道の入口のようなこの階段を下ると券売所がある。
凱旋門の展望台へ登るには、ここでチケットを買う。

チケットを購入して階段を登れば、そこは凱旋門の真下。
ここまでやってきて実際に目の当たりにして知ったけれど
凱旋門には、彫刻や細かな装飾が至るところに施されていて美しい。

由来は判らないけれど、多くの名前も彫られていた。

シャンゼリゼを真正面に臨む場所に炎が揺れている。
この下に眠る第一次世界大戦で戦士した無名戦士を弔う炎だ。
先ほどの無数の名前は、その戦士のものだろうか。

展望台の入口はこちらでございます。

窓口氏にチケットを差し出すが首を横に振られるばかり。
何度か言われて、ようやく自分がメトロの乗車券を出していることに気づいた。

螺旋階段をグルグルグルグルと登り切ると、広々としたホールに出た。
ここでは凱旋門の概略がパネルで紹介され、トイレやギフトショップまである。
内部がこんなになってるとは思いもよらなかったなぁ。

さらに上へと続く階段を登ると・・・

いやっほう!
シャンゼリゼ方面を俯瞰。

そして、この凱旋門を挟み延長線上の対面には、再開発地区ラ・デファンスが遠望できる。

日が落ちれば、大通りはクリスマスのイルミネーションに彩られる。

東京タワーの紅白もいいけど、鈍色の単色はいいね。

メトロに乗って、目指すはパリの東急ハンズと言われるBHVだ。

この時期、充実していたのはやっぱりクリスマス用品。
オーナメントから始まり、クリスマスDIY、はたまたペンキの調合コーナーまで。
食料品のコーナーでは、チョコレートコーナーから始まり
数えきれないほどのジャム、紅茶、見ていてきりがないほどの品揃えだ。

BHVで意外に時間を潰してしまい、外に出るともう日が傾いていた。

レピュブリック(République)広場から、向かうは今回の旅最後の宿「ジュール・フェリー(Jules Ferry)」だ。

パリのユースホステルの中でも、交通至便で人気があるらしく
早目に予約しないと取れないと書いてあったが、公式サイトから無事予約できた。

近くのスーパーに買い出しに行ったついでにマクドナルドに立ち寄り、軽い夕飯を済ます。
世界共通の味にほっとした。

シャワーを浴びながら、帳の降りた外の景色を眺めるひと時がけっこう好きで
海外にいることの不思議さを実感して、すごく満ち足りた気分になる。
生活する上でごく日常的な行動を取ることで、街の一員になれた気がするのかな。

翌朝寝坊するとシャレにならないので、この日は早目に床に就いた。

さあ、いよいよ最終日!
祖国へ帰ろう。

早朝のロワシーバス(Roissy bus)でシャルル・ド・ゴール空港へ向かう。

オペラ座の前に、出来たばかりのユニクロがあった。

ロワシーバスはオペラ座の裏から出る。

帰りも、航空会社は行きと同じルフトハンザだ。
シャルル・ド・ゴールからフランクフルトでトランジット、そこから成田行へ乗り継ぐ。

ところが・・・、ここでフランクフルト行が大幅遅延!
飛び立ってほどなくして、成田行の出発時刻になってしまった。
フランクフルトで足止めはいけない。明日は仕事だ。

とりあえず、成田行に乗り継ぐことをスチュワーデスに伝えると
出口の近くにあるビジネスクラスへ席を移すよう言われた。

遅れて到着したフランクフルト国際空港は大混雑で、出国手続は長蛇の列。
割り込むわけにもいかず、空港係員に成田行に登場することを伝え悶々とした時を過ごす。
隣にいたイラン人のおじさんが「Excuse me? What time is it?」と聞いてきた。
腕時計を指し時間を教えると、おじさんも搭乗予定の飛行機の時刻を回ってると言う。

ここにも同じ境遇の人がいた!
ありがとう、おじさん。不安がかなり解消された。

出国審査を終え、全力疾走、全力疾走!
結局、出国審査が混雑しており搭乗できていない乗客がたくさんいたので
その後、1時間も飛行機の中で乗客が揃うのを待ったんだけどね。

今回の旅で、この乗り継ぎがいちばんヒヤヒヤしたよ・・・

ありがとう、ヨーロッパ!

おわり。

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