欧州一人旅 リクヴィール篇

いま、ふたたびのコルマール駅前に降り立ち
今度は、Pauliバスの106系統リボーヴィレ行きを待つ。

この駅も、2日目にしてすっかり馴染みになった感がある。
構内にあるパン屋の、焼き立てフランスパンに具材を挟んだサンドイッチが
笑ってしまうほどおいしくて、何度もお世話になった。

普段の投稿では、やたらと食事の写真を掲載しているのに
恥ずかしながら、ここまで来てひとりレストランがどうにも憚られて
旅費を節約するために宿泊費と食費を削ったので、旅行中はそれこそ

サンドイッチが主な栄養源だった。

こちらのサンドイッチはどこもおいしくて充分満足だった。

ありがたいことに雨は止み、雲間から日が射してきた。
午後は、フランスの最も美しい村に認定されているリクヴィールへ向かおう。

運賃3.3ユーロ(420円)を払いバスに乗る。
バスはしばらく町中を走ると、すぐに郊外のバイパスを走る。
所々、交差点代わりにランドアバウトがあり、ずいぶんポピュラーだと感じる。
信号が必要ないので、交通量が少ない場所にはいいのだろうね。

なだらかに続く丘陵地帯はすべて葡萄葡萄葡萄!
どこを見ても葡萄畑だらけだ。さすがワイン街道。

村の入口でバスを降りる。

入口を潜り、緩やかな上り坂が続くメインストリートに入ると
不思議の国のアリスよろしく、そこはメルヘンの世界だった。

この辺りの村のマスコットキャラクターはコウノトリ。
春先に見られるらしく、コウノトリのマスコットが土産物屋に並んでいる。

色とりどりの家々が、石畳の両側に並ぶ光景はとても新鮮で
シャッターを切り、数歩歩いて画角が変わればまたシャッターを切るの繰り返し。

コルマールから一緒のバスでやってきたオーストラリア人のご夫婦が
僕のその姿を見て写真を撮ってくれるというのでお言葉に甘えた。

平日で観光客はまばらだったけれど、土日ともなればフランスだけでなく
隣接するドイツからも、多くの観光客が訪れるらしい。

通りには魅力的な土産物屋が並んでいて見ているだけで楽しい。

入口から、ゆっくり歩いても15分ほどで通りの出口の鐘楼まで辿り着く。

しあわせだ。

子供なら誤食してしまいそうな、まるっきりスイーツのような石鹸。
店内にも、おいしそうなたくさんの石鹸が並べられていた。
買っても勿体なくて使えなそう。

メインストリートを外れて、路地をぶらぶらと歩く。

と、甘いバターの香りに連れられて歩いて行くとマカロンのお店を発見。
焼き立てのマカロンやクグロフ買ってつまんでみるとおいしい!

ここアルザスでは、アントワネットも愛した伝統菓子クグロフと併せてマカロンを至るところで見かける

土産物屋にレストラン、オーベルジュも並ぶ観光地ではあるけれど
それを感じさせない生活感ある町並に、居心地の良さを覚える。

こんなところにもクリスマスのオーナメント

不意に尿意を催し、トイレを探したけれどなかなか見つからない・・・
こちらでは、日本のトイレ事情に慣れていると何かと都合が悪いね。

ようやく見つけた有料公衆トイレ(50セント)に駆け込み、事なきを得た。

天気も回復してきて、観光客も増えてきた。
ドイツからのツアー客もいて、一緒になってドイツ語の解説に耳を傾けた。

よし、そろそろ帰ろうか。

コルマールへ向かうバスには、行きで一緒だった夫婦も乗っていた。
ぼんやりと外を眺めていたら・・・

自由の女神!?

ニューヨークの自由の女神像は、アメリカ独立100周年を記念しフランスから贈られた。
その作者、彫刻家フレデリク・バルトルディの故郷がここコルマールなんだって。

リクヴィールは、歩いているだけで幸せな気分になる素敵な町だった。

続く。

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