昨晩は日が落ちてからの旧市街しか見れなかったので
朝のうちに、明るい街の景色を眺めながらぶらぶら散策した。
昨日は地図と睨めっこだったが、今日は少しだけスムーズに歩けた。
旅先で訪れた町の地理が把握できると何だか嬉しくなるね。
どの駅にも共通して感じていたことだが、駅舎は古いんだろうけど
行き先表示パネルや券売機、サイン表示等インフラや各設備は最新のもの。
古いものを活かしながら新しいものが調和している。
未だに操作が解からないために自動券売機で切符を買うことができない。
今回も窓口でストラスブールまでの切符を買った。
郊外ということもあるんだろう。
ストラスブール近郊ではまだ、非接触式パスは導入されてないようだ。
そして、さすが芸術の国フランス。
駅で流れるジングルと呼ばれる共通の構内放送。
これがシンプルでありながらカッコイイのよね。
構内のベンチでサンドイッチを食べながら聞いたり、列車を待ちながら聞いたり。
ジングルが、旅をしているうちにフランスを強く印象付けるようになっていった。
ストラスブール駅は、TGV乗り入れに併せて駅舎をリニューアルしたようで
古い駅舎をドームで覆ったアバンギャルドな施工には学ぶところが多い。
ここから旧市街までは少し距離があるので、トラムに乗って行くことにする。
トラムのプラットホームは駅の地下にあり使いやすく旅行者も積極的に利用されたい。
ストラスブールは、都市計画のモデルプランとして世界的に評価されていて
血管のように張り巡らされたトラムがあれば、車は逆に煩わしく感じるだろう。
運転本数が多く運賃も安い、おまけにほぼ地面の高さの超低床車で
街での買い物や遊びに、老若男女問わず安心して身近に利用できる。
のんびりと街を歩く。
ストラスブールでは、この1週間後に大きなクリスマス市が立つ。
歴史を紐解くと、この街は戦争によって翻弄されてきた。
普仏戦争でドイツ領、第一次世界大戦後にフランスに戻り
第二次世界大戦時にはナチスドイツに支配され、戦後フランスに返還された。
有名なアルフォンス・ドーデ著の最後の授業の舞台になった街でもある。
そのような歴史からヨーロッパの結束を願い、この街で定期的に欧州議会が開かれるとのこと。
知らない街、ましてや知らない国の街歩きはこんなにも楽しい。
川を渡る橋から後ろを振り返ると、この街のシンボル「ノートルダム大聖堂」が見えた。
けっこう歩いたので、そろそろお腹も減ってきた。
試しにレストランでも入ってみようかしらと注意しながら歩いていると・・・
Sushido!
心の琴線に触れた、ここにしよう。
日本料理が文化や言語も異なる異国の地で正しく伝えられているかをチェック。
いや、日本食が恋しくなって店のドアを押す。
言われなければ日本食レストランと気づかないおしゃれな店内には
おそらく全員フランス人と思われるお客さんがかなりの数入っていた。
もしかしたら日本人がいるかも、店員さんとも日本語で話ができるかも・・・
淡い期待は水泡に帰し、日本人客は自分ひとり。
営業スマイルなどとは対極の無愛想な東洋人の女の子がメニューを持ってきた。
試しに日本語で質問してみたけど、女の子はわからないという顔をした。
あらら、日本人のお店ではないのね。
新感覚の日本料理が並ぶメニューから選んだのはやっぱり寿司よね。
左上に写り込んでいるのはそう、見慣れた”KIKKOMAN”の醤油瓶。
ほどなくして、予想外にちゃんとした寿司が登場!
アボカドを巻いたカルフォルニアロールとまでは行かないまでも
そういう類の寿司が供されるのかと思っていただけにちょっと嬉しい。
でもネタはサーモンが多くてシャリが大きい(笑)
味はちゃんとお寿司で、なかなかおいしく安心しました。
ドライフードのようなマッシュルーム?がちろちろ浮かぶ味噌汁が甘かったのが新鮮だったのと
付け合わせのザワークラウトのようなサラダはいまいちだったかな。
店を出て向かったのは、期待していたアルザス博物館。
オーナメントの飾り付けがひときわ目立つ建物には、ギャラリーの姿も。
こうやって建物建物違う飾り付けを見て回るのはとても楽しい。
大聖堂手前の通りに、クリスマス雑貨を扱う店があったので立ち寄ってみる。
どれも可愛くて、自立するトナカイのぬいぐるみをおみやげに購入した。
そして、見上げるほどの大きいこちらがノートルダム大聖堂!
続く。
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