台湾ノスタルジア 菁桐篇

菁桐站のすぐ上には、かつて大規模な炭鉱跡(菁桐煤礦跡)があった。

現役時代は建屋内だったんだろう場所は、とうに屋根が抜け落ち
歳月が木を育み、眩しいほどの緑に覆われた中庭になっていた。

ここには誰もこない。
雨が傘を打つ音と、蔦が絡み付いたレンガ塀の織り成す光景に満たされ、現実ではないような錯覚を覚える。

退廃美という言葉があるが、ここにはまさにそれが当てはまる。

立派なホッパーの跡かな

平渓線沿線は、点在していた炭鉱からの石炭を運び出す炭鉱路線だったそうで
廃止された北海道や九州の数多くの炭鉱路線と共通した雰囲気が感じられた。

菁桐站からは、バスでMRTの木柵站まで出ることにしよう。

本数が少ないので、バス停横の茶房で時間潰し。
そして、川の対岸に太子賓館や日式宿舎群といった見所があったのを帰国してから知った。

バスは山間の町を進む。
途中、幼稚園で多くの園児が乗り込んで一気に車内が賑やかになり
だいぶ懐いているのか、運転席に張り付く子供の頭を撫でながら運転手も孫のように可愛がる。

木柵線は、唯一MTRで新交通システムを採用している。
ゆりかもめとほとんど同じだね。

太平洋そごうに立ち寄って、一度ゲストハウスに戻ってから
京鼎樓(ジンディンロウ)へ夕飯を食べに出掛けた。

日本人のお客さんばかりだ。
小籠包は言うまでもなく、何より豚の角煮が絶品だった。
こんなうまい角煮今まで食べたことない。感動したよ。

続く。

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