台湾ノスタルジア 平渓線篇

夜市からパピヨンステイに戻ると、広島から来た男子学生2人組に会った。
台湾の後は、日本に帰国せず、マレーシアへ向かうという。

アジア放浪。青春だねぇ。

ぐっすり寝て、今日からいよいよ本領発揮。

MTRに乗るのもすっかり慣れた。
東京の地下鉄網ほど複雑じゃないし運賃も手頃で、積極的に使いたいトラベラーフレンドリーな交通システムだ。

台鐵の雰囲気は独特。日本的な部分も散見されるが、やはり非なる雰囲気だ。
広告を含め無駄なものが省かれた建築物や車両には、共産圏的な香りもする。

台鐵の自動券売機はいまいち購入方法が解からない。
時刻表を確認すると次の列車は自強号(特急)らしいので
窓口で「自強號 端芳站」と書いたノートをかざして無事にきっぷを購入。

端芳駅を降りると、薄鉛色の空は今にも泣き出しそう。
平渓線の次の列車まで時間があるので、町を散策することにしよう。

あら、軍艦島の地獄段に雰囲気似てるね。

台湾は、町の至る所に廃屋がある。
気候帯が違うからだろう。日本より緑が元気で、侵食速度も速そうだ。

市場は活気に満ちている。
日本ではあまり見られないような食材がごく普通に売られている。

カエルだったり、

ツノザメだったり。

2人ではありません、奥はゴミです

通り掛った店で、魯肉飯と乾麺の昼ごはんを食べる。うまい!

それでもまだ時間があったので「85℃」で時間つぶし。
前回台湾を訪れた時は、見掛けることのなかったこのカフェチェーン。
今回は急成長しているのか、台北をはじめ至るところで目に入る。
ちなみに、カフェオレはとってもおいしかった。

それにしても野良犬が多い。駅の構内でも構わず闊歩している。
観察していると、明らかな上下関係が存在していることに気づく。
犬が群れる動物だということを再認識させられる。

ときおり、スコールのような雨がザッと降っては止む不安定な天候の中
黄土色に増水した川に沿って、日本車輌製の気動車が進む。

三貂嶺駅で東部幹線と別れ、いよいよ平渓線へ!

2両編成の車内は、グループが弁当を食べていたり、大学生らしき若者グループが記念撮影を始めたりと賑やかだ。

十分瀑布を見ようと入場料が割引になる一日乗車券を買ったのに
ライセンスの問題で、当面の間公開休止らしく見ることができず。

崖と川に挟まれた狭隘路を過ぎ列車が徐行し始めると、両側に商店が立ち並ぶ町並を抜け十分駅に到着だ。

旧暦の小正月に行われる平渓天燈祭でも有名な十分の町。
無数の天燈が夜空に赤く燈る様は、さぞ幻想的なんだろうな。

ちょうど雑誌の撮影をしていた

十分から15分ほど列車に揺られると、平渓線の終着駅菁桐に到着。
石炭積み出しのためのホッパー跡が残る構内の風景は炭鉱町の日本の駅と見間違えそうだけれど
ホームに茂る木はやっぱり南国、ヤシの木だ。

菁桐の町もまた、いい雰囲気を醸し出していたよ。

続く。

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