会津冬紀行 前篇

予備校時代の友達に逢いに、会津若松に行くことになった。

青春18きっぷが使えない期間なので、お得な会津往復列車たびきっぷ(6900円)が発売されている
東武鉄道~野岩鉄道~会津鉄道の趣向を変えたルートで会津若松を目指すことにした。

浅草の立喰いそば助六で、朝食のたぬきそば(240円)をかき込み東武浅草駅へ向かうと
既に会津田島行快速列車はホームに止まっていた。
あまり訪れる機会はないけれど、この駅の雰囲気は旅情を誘うので好みだ。

列車は快調に朝の関東平野を走り抜け、寝不足でウツラウツラしているうちに下今市に。
ここからは、いよいよ日光線と別れ列車は山岳路線へと入ってゆく。

栃木・福島県境のトンネルを過ぎると、車窓は一気に雪国になった。

ようやく会津若松に到着。
思ったほどではないものの、やっぱり東京より寒い。
レンタカーを借り、現地の友人と合流してまずは市内観光 。
数年住んでいるだけあって、会津にかなり詳しくなったようだ(笑)

はじめに向かったのは白虎隊で有名な飯盛山。そして、自刃の地から眺める若松の町。
真ん中左に小さく見えるのが、彼らが命を賭けて守った鶴ヶ城。

白虎隊自刃の地から少し離れて、国の重要文化財「さざえ堂」があった。
この建物自体は知っており独特の構造に興味はあったけれど、ここにあるとは思わなかった。
内部に入ると勾配の急なスロープが最上部まで続く。いやあ、変わってる。
上りと下りそれぞれの通路があり、一方通行で交わらないという構造だ。

昼ごはんは、地元でも人気があるおすすめの蕎麦処「和田」へ向かう。
南会津で自家栽培したそばの実の、真ん中だけを挽いた十割そばにこだわりを感じる。
頼んだのは天丼セット(1365円)だが、なにより蕎麦がおいしい。
自家製豆腐の冷奴がまたおいしい。

会津の歴史を知るに外せないのは会津武家屋敷(850円)
中には武家屋敷や資料館が立ち並び、ゆっくり見ているとそれこそ半日費やしそうな勢い。
ところどころに人形が据え置かれ、リアリティがある。

小腹が空いたところで、友達おすすめの味噌田楽が食べれるという「満田屋」へ。
せっかくなので、ひと通りの味が楽しめる田楽コース(1050円)を選択。
注文を受けてから、囲炉裏で焼いてくれる田楽は見ているだけで涎が出そう。
運転があったので試せなかったが、会津の豊富な地酒も揃っていて1杯300円で頂ける。

里芋、こんにゃく(味噌・柚子味噌)、とうふ生揚、お餅、見欠きにしん、しんごろう。
田楽ってメインになるような食べ物なの?と思っていた自分を恥じます。
どれも素材の味を引き出す味噌と、炭火の香ばしさが相まってたまらなく美味。
雪深い会津で食べる素朴な田楽に、身も心もほっこりと暖まった。ほんと最高だった!

飯盛山からでは小さく見えていた鶴ヶ城(会津若松城)は、近づくと大きく迫力がある。
天守閣には上れなかったけれど、生垣や氷結したお堀など歩いているだけで楽しい。
城内は桜の木がたくさん植えられ、春にはたくさんの花見客で賑わうんだって。

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