夏季休暇がずれ込んで、秋季休暇が貰えたので両親を旅行へ招待した。
去年見た紅葉が忘れられなくて、食指はやはり今回も飛弾・美濃方面へ。
今回は珍しいことにツーリングではなく、車で行くことにした。
中央道を西へ向かうに連れ、辺りの景色はいよいよ秋らしさを増してくる。
松本からは梓川に沿って標高を上げ、沢渡でシャトルバスに乗り換え上高地へ。
残念なことに、前回は辛うじて通行できた旧釜トンネルは
明るく広く近代的な新釜トンネルに取って替わられていた。
上高地の門番とも言えた旧釜トンネルが無くなり、感慨が薄まった気がする。
上高地はもうすっかり秋化粧。寒い、外にいるとだんだんと寒さが沁み入ってくる。
林の小径に入ると、辺りは枯葉色一色。
自然が織り成す色って、本当に美しい。
河童橋から遊歩道を歩き、上高地帝国ホテルまで散策する。
あと数日で冬ごもりする上高地は、人もまばらで、夏とは違った良さがある。
上高地を後にし、今日の宿がある奥飛弾温泉郷のヒトツ、福地温泉へ向かう。
実は今日泊まる宿「湯元長座」は、一度泊まってみたかった憧れの宿だ。
勢いで予約を取ってしまったけれど、こうでもしないとなかなかね。
駐車場からエントランスへのアプローチといい、ロビーといい、とにかく雰囲気がよい。
ロビーには炉が切ってあり、パチパチとはぜる炭火の音と香りが心地よく出迎えてくれた。
夕飯は囲炉裏端でとる。山菜や朴葉味噌焼きをはじめ、山の幸がこれでもかと目白押し。
特に、地元で獲れたという岩魚の塩焼きが絶品だった。
温泉は宿やその周辺に数種類あり、貰い湯といって他の宿の湯に入ることもできる。
寝る前にもう一度風呂に入ろうと行ってみると、やった!誰一人いない貸切状態!
紅葉した木々と星空を仰ぎながら入るひとりきりの露天風呂。
言葉は無力だ。
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