能登旅行もアッと言う間に過ぎ、今日が最終日。
雪の白川郷に寄り道し、その後小松空港へ向かう予定。
ゆとりあるプランなので、途中温泉でも浸かりながら・・・
という計画は、後に完全に瓦解することになる。
目を覚ますと、幸いなことに雪は止んでいて天気もさほど悪くない。
積雪も思ったほどではなくて、路面にはさほど雪はない。
宿からの勾配路に備えてチェーンを巻いたのが裏目に出て、タイヤが空回りしてしまい登れず。
勾配がきつすぎるとチェーンを付けないほうがよいと学んだ。
海沿いにしばらく行くと、やがて輪島の市街地に入る。
決して大きな町ではないのに、都会だ都会だ!と喜びを分かち合う。
輪島の市街地にはどっさりと雪が残っていて、轍の跡をなぞるように進む。
楽しみにしていた朝市は毎月10日と25日は休みらしく、閑散としていた。
あるある。予定通りだ。
山を越えて七尾方面へ向かうことにしたのはいいけど、だんだんと天候が怪しくなってきたぞ。
積雪と路面凍結に神経をすり減らしながら進み、ようやく能登中島へ。
国道にも関わらず、厚い圧雪路のせいでハンドル握らなくてもタイヤが轍を辿ってゆく。
対向車がピョンピョン跳ねながら牛歩の歩みで進んでいくのは滑稽だけど
ふらふらとこちらに寄って来られると思うと怖くて堪らない。
しかし、昨日今日と開催されているかき祭は相変わらず盛況だ。
ところが、七尾の市街地に入るとあちこちにスタックし立往生した車が・・・
のと鉄道も、雪に阻まれ立ち往生。
どうやら能登はもともと雪が少ない地域らしいこと、近年まれに見るこの大雪で
孤立集落や臨時休校など生活に大きな支障をもたらしたようだった。
たぶんに漏れず、休憩しようと入ったコンビニの入口でスタック。
・・・やっちゃった。
雪に降られながら、ファミリーマートで借りたスコップでタイヤ周りの雪を掻くが駄目。
何回もお湯を頂き雪を溶かしてみたり、ダンボール噛ましてみたり皆で押してみたり。
しかし、タイヤは虚しく空回り。
諦め掛けた頃、車体が雪の上に乗ってタイヤが浮いてるんじゃないか?
と気付き、全員で狂ったように雪を掻き出す。
折れそうもないシャベルが、途中でバッキリと折れるハプニングもあったり。
それでもまだ雪を掻き出す。すべての雪を掻き出す。重労働すぎるぞ。
スタックしてから1時間。
・・・ようやく車が動いた!感動!!全員で手を叩き合って喜ぶ!!!
ファミリーマートの方が、暖かい缶コーヒーを差し入れてくれた。感動!
壊れたシャベルも快く「気にしないで、これも仕事のうちです」って・・・
格好良すぎる。
スタックを克服した我々は、その後も続いたスタックのたびに連携プレーを発揮。
あ、ごめん。
運転手がそう言えば、他の3人がバッと外に飛び出し後ろから押す。
よし行くぞ!アクセルッ!!
動くとザッと飛び乗る。
我ながら素晴らしい連携プレー。なんだこれ。
結局、白川郷なんて寄る余裕なく、ぎりぎり小松空港からの飛行機に間に合った。
最終便にしてよかった。
一段落のレンタカー返却時。
チェックで店員さんに「ちょっといいですか」と呼ばれた。
「アンダーカバーが外れてるんですよね・・・、ほらここ」と言われて車の下を覗きこむと
外れたカバーが、まるででっかいゴミのようにぶら下がっていた。
・・・仕方ないよな、スタックの連続だったし。
免責5万の追徴課税となった。
空港に向かう時に1人が、
「あれさ。雪掻いてる時に俺シャベルで壊したわ」
うん、あるある。
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