その先の日本へ 後篇

翌朝、目覚めると外が明るいので晴れてるのかと思い襖を開けると、雪国だった。
雪を見たせいですっかり興奮してしまい、7時にもならないのに外へ繰り出した。

郡上八幡は規模は小さいが盆地になっていて、四方を山に囲まれている。
その山々に雪霞がかかり、まるで粉砂糖をまぶしたような美しい光景が広がっていた。

まだ目を覚ましていない静かな雪の町を、ひとり歩いていて再認識。

本当にこの町の雰囲気が好き、と。

雪こそ降ってはいるけれど、時折日差しが顔を覗かせる。雲自体は薄そうだ。

それにしても、まさか一夜にして雪がこんなに積もるとは思っていなかったな。
雪道には向いていないスニーカーで来てしまったので、滑って転びそうになる。

ユースホステルに戻り朝食を食べ出発。また来ます、お世話になりました!
城下町センターに新岐阜行の高速バスが到着し、郡上八幡を後にした。

郡上洞泉寺ユースホステルは、2017年12月をもって閉館しました。
泊まるたびにお世話になっていた天徳湯も、2017年6月をもって閉業しました。
これにより、郡上八幡から銭湯の灯が消えてしまいました。

岐阜はうっすらと雪が積もっていたけれど、名古屋まで来ると快晴。
ここまで来ると、天候ががらりと変わる。
名古屋駅は、JRセントラルタワーなぞが建っていて、近代的な雰囲気に驚いた。

名古屋にきたことだし、名鉄百貨店にある山本屋総本家で名物味噌煮込みうどんを食べる。
頼んだのは、ご飯とお吸い物と漬物がセットになった煮込うどん定食(1292円)。 
こってりとした渋い味噌で煮込んだアツアツで固めのうどんは、本当においしかった。

さらに、名古屋から数駅先の熱田で下車し「あつた蓬莱軒」に寄る。
趣がある門構えと歴史を感じさせる造りの蓬莱陣屋は、料亭のような作り。
この店が発祥とされるひつまぶし(2415円)を注文する。

ひつまぶしとは、うなぎの蒲焼を1cm幅ほどの短冊に刻んで
お櫃に入ったご飯の上に乗っけた名古屋の名物料理だ。 
これには食べ方があって、まず杓文字で十文字に4等分し、
  1杯目は、そのままの味を愉しむ。
  2杯目は、薬味を添えてまた違う味を愉しむ。
  3杯目は、だし(または茶)でお茶漬けにして愉しむ。
  4杯目は、自分の好きなように食べる。
とされている。

口に含んだ瞬間、表面はパリッとしていながらふっくらとした蒲焼に思わずため息。
炭を使っているせいか普通の蒲焼よりも香ばしく、予想よりおいしい。
次は薬味を添えて食べてみる。意外にも、全然違うあっさりとした感じになる。
期待していたお茶漬けは、蒲焼のタレでだしが香ばしい風味となり美味。
最後に改めてそのままを食べてみるが、蒲焼のレベルが高いせいか結局これがいちばん!

最後のイペントを終え、後はひたすら鈍行を乗り継ぐ。
静岡県が長いんだよなぁ(笑)

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