花曇りの北陸ひとり旅 中篇

雨煙の北陸道を、金沢まで走り切る。
花曇りというか思いっきり雨で、ひとまず濡れた荷物を置くために「民宿銀松」へ向かった。

少し疲れたので、宿に荷物を置き一眠り。夕方から、夕暮れの東茶屋町へ繰り出す。
まずは銭湯「東湯」で温まってから、東茶屋町をそぞろ歩き。

ツーリングには向かないけれど、雨曇りはこういう町を歩くには風情があっていいね。

日が落ちると町にはオレンジ色の灯かりが漏れ、しっとりとした雰囲気に包まれる。

夕飯は、金沢まで来たらやっぱり魚と、近江町市場まで歩く。

市場の中にある「井之弥」の海鮮丼に憧れのような思いを抱いていたものの場所を発見できず。
たまたま開いていた店で食べた海鮮丼は、金沢らしく金箔が散りばめられていた。

夜の町をしばらく歩き、翌日に備え早目に床に就いた。

銀松は、素泊り3500円ととても良心価格。
部屋は清潔だし、宿の方もとても親切だ。

翌朝、再び近江町市場へ。
業者が買い付けに来ている中、自宅と親戚への土産を物色。
「一念大助」という店でズワイガニとノドグロを買う。家に届くのが楽しみだ。

ほくほく線経由で越後湯沢~金沢を結ぶ特急はくたかが通った

そんなにのんびりもしてられず、金沢を後にし朝の北陸道を朝日ICまで走る。
ここからの国道8号は、自宅で地図を眺めている時から楽しみにしていた区間だ。

日本海の色のない特有の暗さが好きだ。

国道に海が迫り、海岸の絶壁沿いをロックシェッドが続く。
北陸旧街道最大の難所、親不知だ。

断崖と波が険しいため、親は子を、子は親を省みる事ができないほどに険しい道である
というのが由来の一説らしいが、なるほど思っていたよりもずっと険しい道だ。
現在の国道も海面からかなり高い所を通っており、バイクだとちょっとスリリング。

続く。

2020年現在、東湯は廃業しております。

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