七沢温泉

ふだんとは少しだけ違うプチ非日常を味わおうと、近場の温泉まで行ってみた。

大型に慣れたいま、リトルカブに跨って車に煽られながら道路の端っこのほうを走るのは
かつての感覚がフラッシュバックするようで、とっても新鮮だ。

向かったのは大山の山懐に抱かれた湯どころ、七沢温泉。
昼なので、温泉の入り口に建つ有名なラーメン屋「ZUND-BAR」に寄る。
土日休日は行列もできるようだけれど、今日は平日。待つこともなくすんなり入れた。
BARというだけあり、ここが厚木郊外であることを忘れさせるほどオシャレだ。

席に付くとハートランドのボトルで水が出される。
水へのこだわりが、この店がこの場所にある理由。
口に含むと、護摩屋敷の水に通じる甘味を感じさせるまろやかな水だ。

頼んだのは、こってり醤油らーめん(750円)と肉ごはん(430円)

冷めにくいよう中空構造のステンレス丼に入れられてやってきたラーメンは
期待は超えなかったものの、おいしかった。
ZUNDって寸胴鍋のことなんだろうね、きっと。

七沢温泉の最奥部にある「元湯玉川館」は、のらくろの著者、田河水泡をはじめ
多くの文人たちに愛された歴史のある宿だ。
入浴だけなら1000円で利用できるので、日帰りでほっこり温泉気分が楽しめる。

この内湯が最高であった。
浴室は床から天井まで総ひのき張りで、浴槽に至ってはひのきに総漆塗という豪華さ。
雰囲気はあくまで落ち着いていて、まるで森に抱かれているような感覚だ。

何より泉質がよい。
アルカリの湯はどこまでも優しく肌にまとわりつき、湯上りはしっとり。

湯上りには、緑が眩しいテラスで涼風に当たりながら昼寝なんぞ楽しみたい。

落ち着いた雰囲気のカフェで、アイスコーヒー(500円)も飲まれたい。
木々を風がサワサワと揺らす。
融けた氷が、カランと涼しげな音を奏でる。

今日は、思い描いたかのような理想的な休日を過ごすことができた。

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