遺すべきもの

以前も取り上げた鎌倉にある銭湯、瀧乃湯へ行ってきた。
この瀧乃湯は、鎌倉では最も古い銭湯で、昭和2年の創業だ。

場所を知っていながら気付かずに通り過ぎてしまうほどのこじんまりさながら
入母屋破風造のそのスタイリングには、さながら古木のような存在感を感じる。

引き戸をガラリと開けると、そこは昭和だった。

銭湯の中まではさすがに撮ろうと思ってなくて、カメラをバイクに置いてきていたものの
これは撮っておかねばと、番台のおばあちゃんに写真撮影の許可を得て撮影。

裸電球が灯る目の前の光景のあまりのノスタルジーに、しばらく佇んでしまった

特に告知などは見当たらなかったが、今月いっぱいはなんとか頑張りたいとのこと。
この空間がこの先も続いていくのではないかと思わせるほど、いつもと変わらない日常があった。

家庭風呂の普及やスーパー銭湯の台頭で、今の時代続けてゆくのは大変だと思う。
日本の庶民文化のアイデンティティである銭湯。
どうにか遺し伝えてゆく方法はないのだろうか。

瀧乃湯は、2016年3月31日をもって、廃業したとのことです。
永い間、お疲れさまでした。

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