不甲斐ない富士登山

神々しいほどの朝焼けを背に、東海道本線のガードをくぐると箱根への登坂が始まった。

ほぼノリで決まった富士山五合目へのドライブ。

ここ最近、雨が降ったり止んだりを繰り返しているので、空気が澄んで空がきれいだ。

「いい写真を撮りたければ、他人が行動していない時間に行動すべし」

それを実践すべく向かっている富士山できっと出逢うだろう素晴らしい光景を思い描く。

箱根裏街道を御殿場へ抜ける乙女トンネル手前で、思い立ち長尾峠経由の旧道へ入る。
眼下に見渡す芦ノ湖と駒ヶ岳は、朝の淡い光に映し出され、ほんのりと青紫を纏う。

すぐ下には、大箱根カントリークラブがある。
人工的に手入れされたコースは、大自然の中では不自然だが美しい。

長尾峠を越えると、御殿場側へ出た。

お!?

真正面に見えるはずの富士山は、雲に包まれ全容を隠していた。

やっぱり霧に包まれている須走口五合目に車を停め、取り敢えず新五合目まで登ってみることにした。

驚いたのは人の多さだ。前回とはまったく違い、観光地のような賑やかさ。
ハイシーズンになると、富士山ってここまで賑わうのね。

登り始めるとまず、マイナスイオンがたくさん放出されていそうな樹林帯の中を歩く。
うっすらと霞掛かった原生林の樹林帯では、草木の緑がこんなにも鮮やかだ。

友人の忠告を軽んじハイペースで登ったのと、途中から霧が雨に変わったこと、
雨具無しと不眠が重なり、ハイキング気分にせよ不本意な六合目手前でギブアップ。
最初こそ楽しかった復路での砂走で、最後はヘロヘロになりながら駐車場に到着。

頭痛と寒気がでてきて、運転を友人に丸投げ。
助手席でずっと寝かせてもらうことに。

教訓: ハイキングでも、体調管理と準備は万全に

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