朝の連続テレビ小説の爽やかな安曇野の風景に心を打たれ、じっくり安曇野へと思っていたが
その先の黒部アルペンルート、黒部ダムに行きたくなってしまい、旅立った。
信州大町から籠川に沿ってアルペンルートの長野側起点、扇沢駅へ向かう。
以前から、アルペンルート全体で統一されていると思われる新サインと外国人団体観光客の多さ。
国内有数の観光地でありながらアウェイ感が凄い。
黒部ダムに到着!
このダムの造形美たるや、ため息が出るほど美しいね。
ともすると無骨になりがちな巨大なコンクリートの塊を、両側に擁したウィングダムによって
堤体全体に文字通り翼のような躍動感を与えつつ
堤体を構成する三次元曲線と併せて、見る者に女性的な印象をも抱かせる。
黒部ダムと言えば、河床の洗掘を防ぐ理由から採用されたハウエルバンガーバルブ。
残念だったのは観光放流前だったこと。
天端から望む北アルプスの山々は、まだ冠雪している。
日本の屋根と言われる山脈だ。
場所によっては万年雪として越夏するのだろう。
堤体から目を離して見れば、付帯設備もまた興味深い。
レトロフューチャーを感じさせる展望台を兼ねたレストハウスの造形。
そして、古代ギリシア建築を彷彿とさせるケーブルクレーンのアンカー。
両岸に設営されたアンカーから堤体予定地を跨ぐ形でケーブルを渡し
バケットを用い幾度となくコンクリートを打設して堤体が作られた。
当時、コンクリートを供給したバッチャープラントが置かれた場所は
現在では展望台となっており、当時は無かった若木に時の流れを感じる。
上に見える黄色いのがコンクリートバケットだ。
慰霊碑「尊きみはしらに捧ぐ」
峻嶮な雪山の岩壁にしか見えないが、よく目を凝らすと中央部、とんでもない場所に人工物が見える。
大観峰駅である。
今立っている黒部ダムから大観峰までは、ケーブルカー⇒ロープウェーで。
大観峰から富山側へは、トロリーバス⇒高原バス⇒ケーブルカー、ん?
ってことは、雪山の中腹から顔を出すこの駅まで来ようと思えば
富山側から自動車で来れるルートがあるってことだね。
一般車は通ることができないけれど、物理的には可能なわけだ。
立山黒部アルペンルートはいい意味でおかしくて好きだ。
名は体を現すではないが、立山黒部観光ではなく「貫光」なところも琴線を爪弾かれる。
黒部で時間的に押せ押せにはなったものの、鬼無里経由で戸隠に寄り道しよう。
鬼無里に寄ったのは、おやきを食べるため。
いろは堂のおやきがおいしいんだよね。
お流行りのパワースポット、戸隠神社奥社。
引き返そうか悩みながら結局奥社まで行ってしまった。
のんびり歩く長い長い参道は、森林浴にぴったりだ。
夕暮れの鏡池。
やっぱ戸隠はいいな、てか信州って素敵だね!
のんびりしすぎて、帰りは未明になりました。
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