関東の最奥部へ

久しぶりにバイクに跨る感覚はやっぱり最高だ。
今回は、群馬方面へ足を向けてみよう。

開通したばかりの圏央道を使って関越道を目指す。

圏央道は期待以上に走っていて気持ちのよい道だった。
山を貫いた今回の開通区間は、トンネルの連続だけど明るい山間部を走る快走路。

関越道に入ったら本庄児玉インターでいったん降り、料金所でUターンしてまた乗る。
ここが、八王子インター起点の100キロ圏内で最遠。
とりあえずここまでが、ETCの早朝深夜割引適用区間となる。

上信越道に入りトンネルとカーブで碓氷峠をパスすると、碓氷軽井沢インターだ。
本庄児玉よりここまでが、大都市近郊区間外で有効となるETC通勤割引適用区間。

計画は面倒だけど、ETC割引を駆使して通常3850円の通行料は2100円になった。

見える山々は峻険で、たおやか稜線など描いていない。

朝もや煙る旧軽井沢をゆっくりと流す。
さすがに避暑地だけはあって涼しい。

そのまま草軽電気鉄道で著名な草軽交通が運営する白糸ハイランドウェイへ。
オンシーズンの休日ともなれば渋滞必至のこの道も、平日早朝はガラガラだ。
掘っ立て小屋のみ(褒め言葉)の小瀬料金所で、210円を払う。

軽井沢や箱根などは、名立たる企業がこぞってリゾート開発を進めたので
各施設や路線バスなど公共機関の運営母体を気にすると結構楽しめるのだ。

ここからは、鬼押ハイウェー(コクド)は通らずに、国道で北軽井沢に降りて
浅間山の絶景ポイント、二度上峠まで足を延ばす。

絶景絶景。
前橋からVFRでやってきたというおじさんと世間話。

草津市街を抜け、ハンセン病療養所である国立療養所栗生楽泉園の脇を通り過ぎる。
しばらく走ると、道脇の案内図に、

←品木ダム

とあったので立ち寄ることにした。

品木ダムは、草津から流れる湯川の強酸性の水を中和するための中和緩衝湖だ。
石灰が混ざり、不自然なほど美しいエメラルドグリーンの水は、この湖の特異さを物語る。

国道405号を北上し花敷・尻焼温泉との分岐を過ぎる。
ここまでくれば、目的地はもうすぐ。

等高線をトレースするように1.5車線の道が続く。

だんだんと山の頂が近付いてきて、視界が開けるとそこが目的地、野反湖だ。
ずっと写真や画像で見ていた場所へ訪れ、実際に自分の目で見る感覚を味わう。

盆は過ぎたとは言え、ハイカーや観光客がたくさん訪れていて
写真を撮り、写生をし、湖畔を歩き、花を愛で、みな思い思いに野反湖を堪能している。

ダムによって生まれた人造湖ながら、天上の楽園のような雰囲気だ。
関東にありながら、この湖の水は日本海へと注ぐ。

野反峠が分水嶺なのだ。

帰りに、万沢ストレートに寄るつもりがすっかり通り過ぎてしまった。
オンロードバイクではダートは厳しいので、これで良かったと言い聞かせる。

これまでの経験より学んだ早めの行動を心掛け、正午にして帰路につく。

ちょうど昼時なので、前回前々回と続けて定休日だった苦い思い出の
川原湯温泉にある「郷土料理ふるさと」に寄ってみることにした。

天ぷらつけうどん(1700円)

こしがあってなかなかに美味しかった。高いけどね。

昼を過ぎたあたりから、標高を下げたこともあり気温がぐんぐん上昇。
日差しとアスファルトを駆ける熱風で意識が朦朧としてくる。
同時に、睡眠不足が祟って猛烈に眠くなり始めた。
この感覚、ピンチだ。

コンビニで涼んで、白くまを食べ身体を冷やし、飲み物を補給。
走っていてもドライヤーに吹かれている感じ。
高速走行中でFZ1の外気温計が52度を指したのは今回がはじめて。

ラストスパート、環八の渋滞がしんどかった。

2020年現在、八ッ場ダムの完成に伴い、郷土料理ふるさとは湖底に沈みました。

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