純夏、郡上八幡

郡上八幡に入り、まず聞こえてきたのが新橋の飛び込みの音と声だった。
橋のたもとにバイクを停め、蝉の声を聞きながらその光景を眺めていると
これぞ日本の夏という感じがし、とても心地が良かった。

慈恩禅寺荎草園に閉館ギリギリに飛び込み、侘の真髄を味わった後は
定宿にしている郡上洞泉寺ユースホステルへ荷物を置き、汗を流しに銭湯へ。

郡上洞泉寺ユースホステルは、2017年12月をもって閉館しました。
泊まるたびにお世話になっていた天徳湯も、2017年6月をもって閉業しました。
これにより、郡上八幡から銭湯の灯が消えてしまいました。

湯冷ましに、夕暮れの町をそぞろ歩き、お決まりの郷土料理の大八へ。
長良川で採れたあまごの塩焼きや、飛弾牛の刺身を食べつつ、地酒を呑む。
郡上おどりの期間だけはあり忙しかったようで、随分と長居をし、ほろ酔い気分で店を出た。

郡上おどりは、ある時は広場で、ある時は寺で通りでと
八幡の町を日によって場所を変え毎晩踊られる、岐阜県の重要無形文化財でもある。

大八を出て、今夜の踊り会場に訪れた時にはちょうど春駒が踊られていた。
この春駒は、郡上おどりの中でも一番リズミカルで激しい踊りのようだ。
見ていると、小さい子からお年寄りまで、老若男女問わず踊りが上手い。
子供は元気のいいハツラツとした踊り、力強い踊りの青年、女性の艶やかな踊り、お年寄りは円熟味ある踊り。
曲や振りが同じでも踊る人によって踊りの表情がまったく違う。

来年こそは、夜通し踊られる徹夜おどりに参加するぞ!

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